ボクキキⅦ.ユミ&マミ編3:ヒトミの秘密兵器。
昼の連ドラ。
同性愛の女が、兄の別れた妻(元義姉)のあたらしい夫を誘惑して、元義姉の気を引こうとする、複雑すぎてなんじゃこりゃドロドロドラマ第42話/全52話が終わって、
「どっちもどっちよねー」という、二人の明快にして簡単な結論を合図にするように、
彼女たち、ぼくに襲いかかって来た。
ぼくが、トランクスまで剥ぎ取られるまでに、10秒もかかっただろうか。
すっぽんぽんでベッドの上で正座するぼくの目の前で、一枚残った、お揃いの(!)豹柄のTバックに手をかける二人。
・・・ほんものの豹だ。
ぼくのカラダが、ビーチバレーのコートであるかのように、二人は激しく拾い、つなぎ、打ち、めまぐるしく入れ替わる。ユミさんが、ぼくの左のチクビ(弱点、もしくは、ラッキーストライク)をくちびるで攻、め、て、る、う、う、う、と思いながら目を閉じて、
5秒後目を開くと、ありゃま、そこにはマミさん!ユミさんは、もう、ピエールのところ。
縦横無尽左右上下斜め裏表。点が線につながり面となり、快感がカラダを網羅する。
それはそうと。
あのー、ピエールを二人のオッパイではさむの、やめてくれませんか?
あのー、ビーチフラッグみたいに、部屋の隅っこから走りこんで、ピエール争奪戦するの、やめてくれませんか?
あのー、足の先から舌を這わせて、首筋のゴールまで競争するの、やめてくれませんか?
あのー、ピエールを舌で、メトロノームみたいに左右に揺らすの、やめてくれませんか?
「楽しいパーティーの途中だけど、」
ユミさん、「そろそろ、イレとく?」
ぼくにじゃない、マミさんに聞いてる。
おいおい、ぼくはなんだよ、って思ってるうちに・・・ピエール、ネイルアート輝く指先で、ひょいとつままれて、イントゥ!・・・ウエルカム!
もともとの、力量差×多勢に無勢。ぼくは二人のファンタスティックなプレイの、単なる観客だ。
しかも、無理やり、舞台に上げられたような。しかし、受けてばかりも、いられない。
ミッション。彼女たちを、イカさなきゃならないのだ。
どうする、この1本vs2個という現実・・・あ、そうだ、ファンタジスタ!すぐ誰かに頼るとこが、ぼくらしい。
で、どこだっけ?どこだっけ?手を伸ばして、リュックの中を探してみても、、、ない!
なんだよ、ファンタジスタ、かんじんな時に!すぐ他人を責めるとこが、ぼくらしい。
かわりに手に触れたのが、硬くてちいさいもの。
このあいだ、キツネのオネーサンがくれた、・・・カエルさんだ。
(困ったら、これ使いなさい)
こんなカエル、こんな状況で、役に立つのか?
下→ユミさん、まん中→ぼく、上→マミさん。横から見ると、「三」の字、というか、仮装大会のサンドイッチというか、ぼくはタマゴサンドが好きなのだが、二人の柔らかで甘く匂いたつ肉体に、もみくちゃなのだ、きもちいいのだ。
とりあえず、イレてないほうのマミさんを、攻めよう。
頼りなさげな、カエル。
でもいまは、オマエが頼りだ、と、マミさんのアソコ、じゃなかった、ラズベリーに、カエルさん、イン!
1分経過・・・なにも起こらない。
2分経過・・・なにも、、、起こらない。
やっぱり、ダメか、ああどうしよう、と思ってた2分45秒後突然!
マミさんの動きが止まった。
ぼくもユミさんも、動きを止めて見守っていると、マミさん大きなアエギ声をあげて・・・
え?イッちゃった?
なにしたの、カエルさん?カエルさんは、ただのカエルではなかったの?
つまりこういうことだ。
縁日のお店で売っている、水槽に入れると大きくなるスポンジの動物。基本は、あれだ。
このカエルさんも、水分を吸って大きくなる。
カエルさんを、ラズベリーにイン。
→濡れ液を吸って、大きくなる。→ラズベリーの壁を刺激して、また濡れる。→そしてさらに、カエルさん、大きくなる。大きくなると同時に、カエルさんから、特殊ファイバーの触手のようなものが、無数に伸びるのだ。それが、水分を吸うことで、大きくなる。
そして、壁を刺激する。→そしたら、また濡れる。→濡れ液をさらに吸って、大きくなって、刺激する。
この無限ループを、カエルさんが実現していたとは!(in the rasberry dream)
信用してなくって、カエルさんごめん。
一人倒した。もう、一人。
ほんとうの闘いは、ここからだった。
マミさんの、思いがけない脱落を見て、ユミさんの目の色が変わった。
ぼくの両足のあいだに、カラダを割り込ませて(イレたまま)、
ぼくを抱え込むようにして(イレたまま)、立ち上がった(イレたまま)。
これは・・・なんと、掟破りの、逆エキベンではないかっ!
そのまま、腰のスナップをきかせるユミさん。
本気にさせてしまったようだ・・・日本チャンピオンを。
にしても、これって、きもちいいいいいですね、こんなことしてもらってるるる男って、
もしかするとととぼくだけけけ?って幸せせせ~・・・。
どうしよう、こんなにこんなにこんなにこんなにこんなにこ(壊れそうです)
ほんとうに、きもちんこいいきもちんこいいきもちんこいい(壊れました)
(うわあ、おかあさーん、これまでなんとか、0から頑張ってきたけど、ついにダメかもしれないよー、おかあさんごめんなさい)
そのとき、ふと伸ばした右手が触れたもの、・・・ファンタジスタ!
(ありがとう、来てくれたんだね)
スイッチを、オン!すると、、、テレビがついちゃった。
あー、これ、ファンタジスタじゃないよー、テレビのリモコンだよー。
ちょうど、4時の時代劇の再放送が始まったとき。
すると、それまで激しく動いていたユミさんに変化が、と思う間もなく
・・・イッちゃった。。。なに、この、展開。
そして、気絶していたマミさんを起こして、あわてて服を着る。
「どうしちゃったんですか?」
「もう4時になっちゃったから、イッといたの。時間ないのよねー、主婦って。晩御飯のしたくがあるの」とユミさん。「買い物買い物、今日は、ビーフシチュー」
ユミさん、時代劇で、時刻に気がついたんだ・・・助かった。ありがとう、黄門様。
二人は、持って来たエコバッグを片手に、
「結婚したら、また、浮気しようね」って、そそくさと、出て行った。
ぼくは、すっぽんぽんのまま、タチ尽くしながら、立ち尽くしていた。
「あんたって、ほんんんと、情けないコねーーー」
キツネのオネーサンだ。
「二言めには、どこなのファンタジスタ?だもん」
、、、そうだけど。
「あぶなくなると、おかーさーーん、って、べそかく」
べそはかいてないさ、かきかけてたけど。。。
「教訓⑥人に頼るな」
ぼくの悪いところ、わかってるよ。
「つぎは、いいとこ見せてよ。あなたのミッションは、
おかあさんを救うことだけじゃないんだから」
どういうこと?
もちろん答えずに、オネーサンはいなくなった。
窓から吹き込む風で、ベッドのシーツが揺れていた。
つわものどもが、夢のあと。